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プロジェクト概要
飛田新地エリアの建物のデジタルアーカイブの作成を通じて、地場の文化やその意匠上の構造について研究し、地域コミュニティとの共創を通じて作品へと昇華させる。Studyと銘打たれた芸術祭において落合が興味を持ったのは、時代と共に変わっていくもの、変わらないもの、気付かないうちに消えていくもの、法的な境界線の変動などや万博などのナショナルイベントが街や建物や内装にどのような変化を与えるのかという疑問、そしてその変化によって「刻み込まれた痕跡」の可視化である。例えば近年、特に東京2020オリンピックの際に当局の取締を皮切りに、街の性風俗文化が大きく変化したのは記憶に新しく、ストリップ劇場や性風俗店の摘発などが多く行われた。落合は街の治安の維持行為として当局の決定に理解は持てるものの、大衆「文化」の一部として語られたものが街から消失してしまうことに危惧を覚えている。人や環境が変われば,蓄積された人類の痕跡はなくなってしまう。社会的通念・善悪・倫理・法解釈など多くの議論はあって然るべきだが、建物や内装など質量あるものが失われれば、議論することもできなくなってしまう。人なき飛田新地の街をデジタルで構築する三次元の空間をアーカイブする活動を通じて、地場の文化を理解し、この風景を基点としたデジタル作品を作り出したい。
協力:Emohaus Inc.、飛田新地料理組合
アーティスト
会場